ハムスターのヒーターはケージの下に直に敷く!間にタオルは挟まない

当ページのリンクには広告が含まれています。
ハムスターのヒーターはケージの下に直に敷く!間にタオルは挟まない

買ってきたパネルヒーターの箱を開けて、手が止まっていませんか。ケージの下にそのまま置いていいのか、間にタオルを1枚敷いたほうがいいのか。私も初めての冬は、ここで迷いました。

調べてみると、置き方の答えはメーカーの公式ページにちゃんと書かれていました。敷く面積の目安や、火事と電気代の実際のところも、一次の情報までたどると印象が変わります。

この記事では、ケージの下にヒーターを敷くときの手順と、敷いたのに温まらないときに見る場所を順番に整理します。電気毛布やカイロで代用したい人、暖突が気になっている人にも読んでほしい内容です。

この記事でわかること
  • ケージとヒーターの間に何を挟むのか、挟まないのか
  • どこに、どれだけの面積で敷くのが安全か
  • 敷いたのに温まらないときに確認する場所
  • つけっぱなしの電気代と、火事・低温やけどの実際
目次

ハムスターのヒーターはケージの下に直に敷く。間にタオルは挟まない

ハムスターケージとヒーターを密着させる正しい置き方と、間にタオルを挟む間違った置き方の比較

最初に結論だけお伝えします。ケージとヒーターの間には、何も挟みません。ヒーターの上にケージを直に載せて、ぴったり密着させるのが正しい置き方です。

では、よく言われる「下に何か敷いたほうがいい」はどこへ行ったのか。敷く場所が違うだけなんですよね。敷くのはヒーターの下(床や台の側)で、ケージとの間ではありません。

これは私が決めた話ではありません。ペット用ヒーターを作っている三晃商会の公式ページを見ると、断熱材を敷いてパネルと容器を密着させる使い方が、図つきで説明されていました(出典: 三晃商会「パネルウォーマー 14W」製品ページ)。

ケージとヒーターの間にタオルを挟むと、熱はほとんど伝わらない

理由は、この手のヒーターが何を暖める道具なのかを知ると、すっと納得できるはずです。

ジェックスの公式ブログには、こう書かれていました。ヒーターは触れている面は暖かくなるものの、空気を暖めたり離れた場所を暖めたりする機能はない、と。

つまりケージの下のヒーターは、部屋の暖房ではなく床暖房に近い道具です。床を伝って暖かさが届くしくみなので、途中にタオルや毛布を1枚はさむと、その熱の通り道をふさぐ形になります。

せっかく買ったヒーターが、ほとんど効かないまま冬を過ごすことになりかねません。私も箱を開けたとき、そのまま置いていいのか一瞬手が止まりました。同じところで迷う人は多いと思います。

熱そうに見えるときは、ケージの内側で距離をとる

「でも熱かったらどうするの」という不安には、別の手当てがあります。ケージの内側の床材を厚めにして、ハムスターと底板の間に距離をつくる方法です。

冬は床材を夏より厚めにするという話は、飼育情報のあちこちで見かけます。ただ、何センチが正解という公的な数字は見つかりませんでした。あくまで目安として、潜って自分で調節できる深さを用意する、と考えるのがよさそうです。

布を1枚はさめば安全、という発想は危ういです。消費者庁が湯たんぽの注意で出している資料には、厚手のタオルや布で包むことは必ずしも低温やけどの防止にならず、やけどが生じるまでの時間が長くなるだけ、と書かれています。

敷くのはヒーターの「下」。断熱材に使えるものはどれか

ここが最初の関門です。ヒーターの下に敷くものは「断熱材」と呼ばれていて、専用品を買わなくても家にあるもので足ります。

メーカーが挙げている断熱材は、ダンボールや新聞紙でもいい

三晃商会の公式ページには、断熱材として使えるものが具体的に並んでいました。次の5つです。

  • 発泡ウレタンのシート
  • 厚手のフェルト
  • ダンボール
  • 新聞紙
  • タオル

タオルもちゃんと入っているんですよね。使ってはいけない素材だったわけではなく、置く場所がヒーターの下だった、ということです。

製品によっては、はじめから断熱シートが付いてきます。三晃商会のフラットウォーマー6Wがそれで、付属のシートを下面に貼って容器と密着させるよう指示されていました。貼り直しはできない仕様なので、位置を決めてから貼ってください。

断熱材を敷くと、同じヒーターでも伝わり方が変わる

なぜ下に敷くと効くのか。パネル型のヒーターは、上下の両面から熱を出しているからです。何も敷かないと、下向きの熱がそのまま台や床へ逃げていきます。

三晃商会は、断熱材を使うと変わる点として4つ挙げていました。熱がむだなく使われて表面温度が安定し、消費電力も少なくなること。熱を上へ反射させること。外気や台からパネルが冷やされるのを防ぐこと。そして台の劣化を防ぐこと。

ダンボール1枚で電気代まで変わるとは思っていなかったので、これは調べてよかった話でした。

どこに、どのくらいの面積で敷くか。全面はやめる

ハムスターケージ下ヒーターの設置方法を、断熱材・密着・加温面積・温度確認の5ステップで解説
ハムスターケージ下ヒーターの設置方法を、断熱材・密着・加温面積・温度確認の5ステップで解説

置き方の次は、広さと場所です。結論は、ケージ底面の3分の1から半分までにとどめて、残りは暖めない場所として空けておくこと。全面に敷くのはやめてください。

目安が3分の1と半分以下で違うのはなぜか

調べていて少し戸惑ったのが、この数字がメーカーによって違うところでした。ジェックスの公式ブログは「ケージの1/3」、三晃商会の公式ページは「飼育容器底面の半分以下」と書いています。

ただ、理由を読むと両方とも同じことを言っていました。ジェックスは、全面をカバーすると暑くなったときに生き物の避難場所がなくなると説明しています。三晃商会も「非熱スペースをつくる」という言い方で、熱から逃げられるようにと書いていました。

要は暖かい場所と涼しい場所の両方を作り、どちらに行くかをハムスター自身に選ばせる、という考え方です。数字が割れているぶんは、厳しいほうの3分の1に寄せておけば安心でしょう。

巣箱の下に敷くか、反対側に敷くか

ここは公式にはっきりした指示が見つかりませんでした。巣箱の真下がよいのか、少しずらすのかは、メーカーの説明でも触れられていないんですよね。

そこで私が落ち着いたのは、巣箱に半分だけかかるように置くやり方です。寝床は暖かく、そこから出れば涼しい場所に移れる形になり、逃げ場を残すという指示にも反しません。

ケージの端から端まで敷いてしまうと、この逃げ場が消えます。迷ったら「ケージの半分は必ず暖めない」だけ守ってください。

うまくいっているかは、ハムスターがどこで寝ているかでわかる

温度計の数字だけが判断材料ではありません。環境省が飼養管理の基準づくりで出している資料には、寒さで注意が必要な状態として、震える、集団で体を寄せ合うといったサインが挙げられていました。

逆に暑いときのサインは、日陰や冷たい場所で手足を伸ばす、腹ばいになる、とされています。

これを置き方の答え合わせに使えます。ヒーター側の巣箱で丸まって寝ているなら、暖かい場所を選んでいる状態。反対側でべたっと伸びているなら、今は暑いと言っているのでしょう。

敷いたのに温まらない。原因はケージの形にある

ハムスターのヒーターでケージが温まらない原因と、底面のすき間や温度計の位置などの確認ポイント
ハムスターのヒーターでケージが温まらない原因と、底面のすき間や温度計の位置などの確認ポイント

正しく敷いたはずなのに、ケージの中の温度計が上がらない。この相談はとても多いのですが、原因はだいたい決まっています。ケージの底の形です。

底に足があるケージは、すき間があって熱が伝わらない

ケージの底に脚が付いていると、底面と台の間にすき間が生まれます。三晃商会の公式ページは、この状態では熱が両面に放出されてしまい、効果的に熱を使えないとはっきり書いていました。

対処法も公式に載っています。すき間をなくすように断熱材を入れ込み、ヒーターとケージの底面を密着させること。脚のぶんだけ底上げしてやる、というイメージですね。

もうひとつ公式の注意があります。パネルの黒い発熱部を、ケージの脚で踏まないように配置すること。荷重が1点にかかる置き方は避けてください。

ケージの形で置き方が変わる。3タイプの早見表

手持ちのケージがどのタイプかで、やることが変わります。3つに分けて整理しました。

ケージの形下に敷くヒーターの置き方
底が平らで台に密着する
(水槽・ガラスケージ・プラケース)
台の上にヒーターを置き、その上にケージを直に載せる。ヒーターの下に断熱材。間には何も挟まない
底に脚がある
(ルーミィなど)
そのままでは熱が伝わらない。脚の間に断熱材を詰めて底上げし、ヒーターと底面を密着させる。黒い発熱部を脚で踏ませない
底に引き出しやスノコで空間がある
(金網ケージ)
下に敷くタイプは効きにくい。ケージ内に設置してよい製品や、側面に取り付ける方法を検討する
共通敷く面積は底面の3分の1から半分まで。反対側は必ず暖めずに残す

私が使っているのは、ガラス製のグラスハーモニー450Nという表の一番上のタイプです。その下にジェックスのハーモニーシートヒーターMを敷いて、間には何も挟まずに載せています。

ハーモニーシートヒーターM

住んでいるのが北海道なので、冬の底冷えはさすがに気になります。ただ、うちで問題が起きていないことを安全の理由にはしません。根拠はあくまでメーカーの説明の側に置いてください。

ジェックスの公式ブログにも、グラスハーモニーのように底面にヒーターを入れるすき間があって中の生き物が底面に接しているケージにはシートヒーターが向く、という説明がありました。

サイズ選びは、幅で見るのがわかりやすいです。同社のハーモニーシートヒーターSは、幅20cmから40cmのケージが目安と公式に書かれていました。ケージ自体を見直す段階なら、品種別の必要サイズとケージの選び方も合わせて確認しておくと、ヒーターのサイズ選びで二度手間になりません。

温度計をケージの外や高い位置に置いていないか

次に疑ってほしいのが、測っている場所です。部屋の壁の温度計を見て「20℃あるから大丈夫」と判断していると、実際にハムスターがいる床のあたりの温度を見落とします。

環境省の基準づくりの資料には、温度は実際に動物がいる高さで測定することと書かれていました。当たり前のようで、見落としやすいところだと思います。

私はコードレスの温湿度計をケージの中に入れて、床に近い高さの数字を見ています。コードがないタイプを選んだのは、かじられる心配がないからです。この点は下に敷くヒーターとも相性がいいですね。

そもそもヒーター1枚で足りる室温なのか

最後は、期待のかけすぎです。前にも書いたとおり、下に敷くヒーターに空気を暖める働きはありません。室温が10℃台の前半まで落ちる部屋で、ヒーター1枚に全部を背負わせるのは無理があります。

動物病院のコラムを読むと、ペットヒーターだけではなく必ずエアコンを使って、部屋全体の温度を24時間20℃を下回らせないように、と書かれていました。

ヒーターは、部屋の暖房が届かせてくれた温度の上に、暖かい寝床を1か所つくる道具。この分担で考えると、置き方の判断がぶれません。

ケージの中に入れてよいヒーターと、外に敷くヒーターは別物

ここは安全に直結するので、はっきり書きます。同じ「パネルヒーター」という呼び名でも、ケージの中に入れてよい製品と、外に敷く前提の製品があります。ひとくくりにしないでください。

三晃商会の注意事項には、本品は飼育容器の床下に置いて使用し、容器の中での使用は避けるようにと明記されていました。理由として、発熱体やコードの破損、漏電、そして低温やけどの原因になることが挙げられています。

ピタリ適温プラスも、防水仕様ではないためケージ内では使えないと公式に書かれていました。中に入れる想定で作られていないわけです。

一方で、ジェックスのホッと2WAYヒーターのように、かじり防止のコードカバーが付いてケージの中にも設置できるとされる製品もあります。側面に引っ掛ける使い方も紹介されていました。

見分け方はひとつだけ。手元の製品の説明書と公式ページを読むことです。「ケージの下に敷く」と書かれた製品を中に入れると、メーカー自身が低温やけどの原因として名指ししている使い方になります。

何℃を目指すか。温度計はケージの中の床に近い高さに置く

目標が決まっていないと、置き方の答え合わせができません。調べた数字を、低いほうから並べて整理しました。

室温どう考えるか
18〜21℃ハムスターが好む温度とされる範囲。ここを目安にする
20℃下回らせないラインとして動物病院が挙げている数字
10℃以下疑似冬眠(低体温症)に陥ることがあるとされる領域
5℃以下低体温症のいちばんの原因として挙げられている寒さ

18℃から21℃という範囲と、20℃を下回らせないという線は、動物病院のコラムに書かれていたものです。10℃以下と5℃以下の話は、メーカーの飼育コラムと同じ動物病院の記述から拾いました。

環境省の基準づくりの議論では、犬猫以外の哺乳類に適した温度として20℃から28℃という数字も示されています。ただしこれは改正の案として出ている資料で、現行の告示に具体的な数値はありません。

数字を並べましたが、どれも目安です。月齢や体調によって適した温度は変わりますし、この温度なら必ず安全とも言えません。うちの子の様子と合わせて見てください。

そして測る場所は、くり返しになりますがケージの中の床に近い高さ。同じ部屋でも、壁の上のほうと床では数字が変わります。

熱すぎないか心配なとき。低温やけどの温度と時間

触ると妙に熱い気がする。そんな不安もあるでしょう。ここは正直に書きます。「絶対にやけどしません」と言える材料は、私が調べたかぎり見つかりませんでした。

低温やけどの目安として、消費者庁の資料には温度と時間の組み合わせが載っていました。44℃で3〜4時間、46℃で30分から1時間、50℃で2〜3分です。

電気毛布メーカーの広電も、心地よく感じる40℃から50℃程度でも、長時間同じ場所に熱源が触れているとまれにやけどが起きると説明しています。

ここで気になるのが、ケージ下ヒーターの表面温度がちょうどこの温度帯と重なる点です。ただし実際にはケージの底板が1枚はさまります。その底板を通ったあとの温度は公表されておらず、私も確かめられませんでした。

ジェックスは、熱をペットに直接当てないので低温やけどの心配も不要と説明しています。メーカーがそう書いているという事実として受け取り、私からは「温度計で実際に測って確かめてください」とお伝えします。

表面温度は製品によって40℃から48℃まで違う

同じ「ケージの下に敷くヒーター」でも、設定されている温度はそろっていません。ここは調べて驚いた点でした。

三晃商会のフラットウォーマー6Wは約45℃の固定式、パネルウォーマー14Wは約25℃から45℃の可変式と公式に書かれています。ピタリ適温プラスは48℃プラスマイナス5℃で、4号だけ45℃プラスマイナス5℃でした。

マルカンのほっとハム暖フィルムヒーターは、室温18℃のときの表面温度が40℃プラスマイナス5℃とされています。こちらは公式ページで数値まで確認できず、販売店の仕様表からの情報なので、購入前に公式で見てください。

40℃前後と、48℃プラスマイナス5℃。同じ置き方でも体感は別物になります。熱すぎると感じるなら、温度を下げられる可変式の製品に替えるのが現実的な手でしょう。固定式では下げようがありません。

ヒーターの上に寄りつかないのは、暑いという意思表示かもしれない

せっかく敷いたのに寄ってくれないと、少し寂しいですよね。ただ、逃げ場をきちんと残せているなら、これは悪いサインではありません。

暖かい場所と涼しい場所の両方があって涼しいほうを選んでいるなら、今は暖かさが足りているという意思表示として読めます。無理に暖かい側へ寝床を移す必要はないでしょう。

皮膚の赤み・脱毛・かさぶたなど、やけどが疑われる変化があるときは、自分で処置せず動物病院へ。できればエキゾチックアニマルを診てくれる病院を選んでください。

つけっぱなしで火事にならないか。実際の事故は何が原因か

ハムスター用ヒーターを安全に使うためのコード、水濡れ、置き方、劣化、プラグの5項目チェック

24時間つけっぱなしにするのが怖い、という声もあります。私も最初はコンセントを抜くべきか迷いました。ここは怖がるところと、そうでないところを分けて考えるのがよさそうです。

製品事故の情報を集めているNITEという機関の資料に、ペットによる事故のデータがありました。2013年度から2022年度の10年間で61件、そのうち約9割の54件が火災に至っています。

ただし、この61件はペット全般が関わった事故の数です。ハムスター用ヒーターから火が出た件数ではないので、そこは混同しないようにしてください。

危ないのはコードのかじりと、尿がかかること

件数より役に立つのは、事故の中身です。同じ資料では、電源コードやバッテリーをかんでショートさせた、電気製品に排尿してトラッキング現象が起きた、暖房器具を倒して可燃物に接触させた、といった類型が挙げられていました。

つまり危ないのは「電気を使うこと」そのものではなく、かじられること濡れることです。この2つを外せば、不安はかなり小さくなります。

その意味では、ケージの外に敷くタイプは理にかなっています。ジェックスも、ケージの外に設置するのでかじられる心配がなく汚れにくいと説明していました。

そのうえで、公式の注意書きから拾った具体策がこちらです。

  • コードを束ねない。ケージで押し潰さない
  • 本体やコードの上に重いもの・突起のあるものを乗せない
  • タコ足配線を避け、プラグとコンセントのほこりを掃除する
  • 水がかかる場所・多湿になる場所では使わない
  • ハムスターがおしっこをする位置の下に、本体やコントローラーを置かない
  • 使わない時期はプラグを抜いて、届かない場所に保管する

3年を目安に買い替える

意外だったのが、交換の目安が公式に書かれていたことです。ピタリ適温プラスと暖突を出しているレップジャパンは、安全に使うため3年程度での交換をすすめています。

去年のヒーターを押し入れから出してそのまま使う、というのは私もやりがちです。何年目のものかを一度思い出して、コードのひび割れも見ておきましょう。

上位で紹介されがちなメーカー名についてひとつ。ピタリ適温プラスと暖突は「みどり商会」の名前で紹介されることが多いのですが、公式サイトの運営表記は有限会社レップジャパンになっています。

つけっぱなしの電気代は月いくらか

結論から言うと、24時間つけっぱなしでも月100円から450円ほどです。缶コーヒー数本ぶんと考えると、気持ちが少し軽くなるでしょう。

計算に使った単価は31円/kWhです。全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている目安単価で、令和4年7月22日に改定されたものだと公式に書かれていました。

消費電力1日の目安1か月の目安
4.5W約3.3円約101円
6W約4.5円約134円
8W約6.0円約179円
10W約7.4円約223円
14W約10.4円約312円
15W約11.2円約335円
20W約14.9円約446円

目安として、4.5Wはマルカンのフィルムヒーター、6WはジェックスのシートヒーターSや三晃商会のフラットウォーマー、14WはシートヒーターLやパネルウォーマー14W、20Wはピタリ適温プラス4号あたりが該当します。

自分のヒーターで計算する式

手元の製品で出したいときは、この式に入れてください。

W数 × 24 ÷ 1000 × 31円 = 1日ぶんの電気代。これを30倍すれば1か月の目安になります。

ここで注意がふたつ。ひとつは、メーカーが表記している電気代は1kWh27円で計算されたものが多い点です。ジェックスは「1日あたり約3.9円(1kWh 27円の場合)」と明記していて、現行の目安単価で計算すると約15%高くなります。

もうひとつ。この手のヒーターは温度が上がると電流を流しにくくなるしくみを持っていて、三晃商会は消費電力を「最大値」と書いています。上の表は上限の目安として読んでください。

実際の請求額は契約プランや燃料費の調整で動きます。正確に知りたいときは、自宅の検針票の単価に置き換えて計算しましょう。

電気毛布やカイロ、100均のもので代用できるか

専用のヒーターを買う前に、家にあるもので済まないかと考えるのは自然なことです。ここは使えるものと使わないものの線を引いておきます。

人用の電気毛布は代用にしない

電気毛布をケージの下に敷く方法をすすめる記事もありますが、私はおすすめしません。メーカーが想定していない使い方だからです。

電気毛布を作っている広電の公式FAQには、ペットの暖房用には使用しないでください、とはっきり書かれていました。理由は、コードをかむおそれと、尿がコントローラーにかかるおそれです。

同じFAQには、布団や毛布で長時間覆うと本体が過熱して事故や火災の原因になるという注意もありました。ケージと床材で上を覆う状況は、この禁止事項に構造が似ています。

確認できたのは広電の記載なので、すべてのメーカーがそうだと言うつもりはありません。それでも、わざわざ想定外の使い方を選ぶ理由はないでしょう。

使い捨てカイロは表示温度をそのまま信じない

カイロの袋に書かれている温度も、そのまま受け取ると誤解します。日本カイロ工業会の解説を読んで、なるほどと思いました。

「最高温度」はほとんどの製品が到達しない値として算出されたもので、「平均温度」は40℃以上を持続する間の平均なのだそうです。さらに、実際に使ったときの体感温度ではないとも書かれていました。

ケージ内が何℃になるかを表示から読み替えるのは無理があります。ハムスターに直接使ってよいかについても、はっきりした見解は見つかりませんでした。マルカンがカイロ専用のケースを出しているので、使うならケースに入れる前提の製品を選ぶのが筋でしょう。

湯たんぽも、消費者庁が低温やけどの注意を出している道具です。ケージに入れて使う想定の製品ではないため、私は選びません。

ケージに布をかぶせるのは、夜だけにする

保温のつもりでケージに毛布をかける方法は、私も冬にやっています。ただ、かけっぱなしにはしません。

ジェックスの飼育コラム(獣医師監修)には、気温10℃以下の部屋や、毛布などでくるんで暗い場所での生活時間が長くなると疑似冬眠に陥ることがある、と書かれていました。保温のための布が、逆にリスク側へ働く場合があるわけです。

そこで、かけるのは夜だけ。朝になったら外して明るくする、という運用にしています。何時間までなら大丈夫という基準は見つからなかったので、数字は決めていません。

100均のアルミシートや発泡スチロールでケージの外側を囲う保温もよく見かけます。公式に推奨された方法ではないため補助と考え、囲うときは換気が止まらないようにしてください。

いっぽう、ヒーターの下に敷く断熱材としてなら、ダンボールや新聞紙、厚手のフェルトはメーカーが公式に挙げている素材です。ここは家にあるもので十分です。

「暖突」はケージの下には敷かない

「暖突」という名前で検索してこられた方に、ひとつ交通整理をしておきます。これはケージの下に敷く器具ではありません。

公式サイトでは遠赤外線の「上部ヒーター」と紹介されていて、熱量の約90%以上を下方へ放射すると書かれています。金網ケージの天面に取り付けて、上から下へ暖める製品です。設置場所が真逆なんですよね。

なお、ハムスターのケージに合うかどうかは公式には明示されていませんでした。うちでは使っていないので、使い勝手までは書けません。

もうひとつよく聞かれるのが、サーモスタットが必要かという点です。下に敷くパネル型やフィルム型は、温度が上がると電流を流しにくくなる自己温度制御のしくみを持っているため、単体で使う前提で作られています。

ひよこ電球のような保温球は空気を暖められる代わりに、単体では温度の制御を持たずサーモスタットと組み合わせるのが一般的とされています。設計の考え方が違う器具だと理解しておくとよいでしょう。

いつから使い始めて、いつ外すか

時期の目安も公式に書かれていました。ジェックスの公式ブログは、平均気温が20℃を下回る期間が目安で、本州であれば10月頃から5月頃までではないかとしています。

地域差はもちろんあります。私の住む北海道だと、この期間はもっと長くなりますね。お住まいの地域の気温で前後させてください。

同じブログには、正直だなと思う記述もありました。最近の住宅は密閉度が高く空調も充実しているので、専用の保温器具が絶対に必要というケースは減っているかもしれない、と。

ただし、幼い個体や病気の最中・病後など体力がない状態では、ヒーターの使用を強くすすめると続けて書かれています。うちの子の状態で判断が変わる、ということでしょう。

ヒーターを入れると乾燥する。水の減りを毎日見る

見落としやすいのが乾燥です。温度が上がれば水分は蒸発します。

ジェックスの公式ブログには、お皿に水を入れて下から保温していると意外とすぐ蒸発するので、飲み水が空になっていないか毎日見てほしい、と書かれていました。

ヒーターを入れた日から、水の減り方が変わります。朝の見回りで水位を確認する習慣をつけておきましょう。

使わない季節はプラグを抜いて保管する

春になって外すときの手順も、公式の注意に沿えば迷いません。三晃商会は、コンセントを差した時から通電状態になるので、使わないときはプラグを抜くようにと書いています。

スイッチのない製品も多いので、抜くこと自体が電源を切る操作になります。長く留守にするときも同じです。

置き場所についても一言。環境省の資料はハムスターを夜行性に分類し、日中は直射日光を避けて夜は暗くすることとしています。窓際は温度も光も動きが大きいので、避けたほうが無難でしょう。置き場所の考え方は季節が変わっても同じで、夏になると同じ場所でケージの熱こもりが問題になります。

それでも体が冷たくなっていたら。疑似冬眠は病気として扱う

最後に、いちばん大事な話をします。ヒーターを敷いていても、寒さで動かなくなることはあります。この状態は「冬眠」ではなく、低体温症という病気として扱ってください。

動物病院のコラムには、低体温症のいちばんの原因は5℃以下の寒さで、第2に食事不足だと書かれていました。温度が下がったうえにカロリーが足りないと、体温を維持できずに数時間で亡くなることもあるそうです。

病院に来る症状でもっとも多いのは「朝見たら冷たくなっていた」で、11月から3月に多いとも書かれていました。読んで背筋が伸びました。

環境省の資料も、手脚や体が冷たい、動きが鈍い、ぐったりしている、といった状態を、ただちに処置や飼育環境の改善が必要な状態として挙げています。

体が冷たい・動かない・反応が鈍いときは、暖めながら早めに動物病院(できればエキゾチックアニマル対応)へ。軽症で戻ったように見えても、内臓とくに心臓に影響が残ることがあり、3日から7日は注意が必要だと獣医師が書いています。

暖かくしていても、冬は動きが鈍くなる個体がいる

ここで、調べていて驚いた研究の話をひとつ。ジャンガリアンハムスターには、日の長さが短くなると自分から体温を下げて休む性質があると報告されているんです。

2021年の論文では、体温が32℃を下回る状態が30分以上続くことを休眠と定義していて、そのときの最低体温は平均26℃ほどだったとされています。日が短くなると体重が減り、白い冬毛に変わっていく変化も報告されていました。

うちの子も冬は寝ている時間が長くなるので、この話は妙に納得しました。

ただし、これと家庭で問題になる疑似冬眠が同じものだとは確かめられていません。だから「正常な性質だから放っておいてよい」とは絶対に考えないでください。冷たくなっていたら受診が先です。

よくある質問

ケージとヒーターの間に、タオルや新聞紙を敷いたほうがいいですか?

間には何も敷かず、直に密着させてください。メーカーの公式説明では、断熱材はヒーターの下に敷いて容器と密着させる使い方が示されています。間に布を挟むと、熱はほとんど伝わりません。

24時間つけっぱなしにしても大丈夫ですか?

下に敷くタイプは温度が上がると電流を流しにくくなるしくみを持ち、つけっぱなしを前提に作られています。コードを束ねない、尿がかかる位置に本体を置かない、といった公式の注意は守ってください。

つけっぱなしの電気代はどのくらいですか?

1kWhを31円として計算すると、4.5Wから20Wの製品で1か月およそ100円から450円が目安です。契約プランで変わるため、W数×24÷1000×単価の式に検針票の数字を入れて出してみましょう。

敷いても温度が上がりません。故障でしょうか?

まずケージの底を見てください。脚のあるケージは底面と台の間にすき間が空いて、熱が伝わりません。公式も、断熱材で底上げして密着させるよう案内しています。温度計を床の高さへ移すのもお試しを。

「暖突」はケージの下に敷けますか?

暖突は上部ヒーターなので、下には敷きません。公式サイトでは金網ケージの天面に取り付ける製品として紹介されています。ハムスターのケージに合うかは明示がなく、私も使っていません。

ハムスターのヒーターをケージの下に敷くときのまとめ

「ケージの下に直に敷いていいのか」への答えは、敷いていい、です。迷いどころは置き方より、間に何を挟むかと、どこまで敷くかにありました。要点をまとめます。

押さえておきたいポイント
  • ケージとヒーターの間には何も挟まず、密着させて敷く
  • 断熱材を敷くならヒーターの下。ダンボールや新聞紙、厚手のフェルトでよい
  • 敷く面積は底面の3分の1から半分まで。反対側は暖めずに残す
  • 温まらない原因の多くは、ケージの脚によるすき間
  • 温度計はケージの中の、床に近い高さで測る
  • 下に敷くタイプは室温を上げない。エアコンとの併用が前提
  • 24時間つけっぱなしでも電気代は月100円から450円ほどが目安
  • 人用の電気毛布は代用にしない。メーカーが公式に非推奨

いちばん覚えて帰ってほしいのは、間にタオルを挟まないこと。挟む場所はヒーターの下で、これはメーカーが図つきで説明している使い方です。

敷いたのに温度が上がらない、という徒労感はつらいものです。その原因の多くは製品の性能ではなく、ケージの脚でできたすき間にありました。買い替える前に、まず足元を見てみてください。

底が平らなケージなら、ヒーターの上に直に載せるだけで足ります。脚があるタイプなら、脚の間に断熱材を詰めて底上げしてから密着させる。金網ケージで底に空間があるなら、下に敷く方式そのものを見直す番です。

今夜できることは、温度計をケージの中の床の高さに移すこと。数字が分かれば、次の一手が決まります。もし体が冷たい、動きが鈍いといった様子があれば、暖めながら早めに動物病院へご相談ください。

参考文献

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ペットショップで一目惚れしたジャンガリアンハムスター(メス・1歳半)と暮らしています。去年お迎えしてから、かわいさに毎日やられています。「もっとうちの子のことを知りたい」という気持ちがこのブログを始めたきっかけです。

目次